(前編はこちら)
英語の助動詞について②
“I shouldn’t have said that.”
というセリフは、昔大ヒットしたアメリカSF映画の「ターミネーター」で未来からやってきたカイルという兵士がある女性に言ったものです。
直訳すれば「そんなこと言ったべきではない」なのですが、こんな日本語はないので「そんなこと言うべきではなかった(実際は言ってしまった)」となります。
(カイルが『あなたに会うために(未来から)来た』と言った後、相手の女性の反応のなさに気まずく思って言ったセリフです)
ここでの「should+完了形」の表現方法は仮定法過去完了の流れを汲んでおり、「言うべきでなかったが言ってしまった」という過去への後悔を表すときに使われます。
他にも
“He would have passed the exam(if he had studied harder).”
「(もう少し懸命に勉強していたら)彼はその試験に合格しただろうのに(実際は不合格だった)」
など助動詞の部分のバリエーションは色々あります。
一方、例えば
“John may have left the office.”
の表現は「助動詞+完了形」で「過去の出来事に関する推量」の使われ方もあり、「ジョンは事務所を出たかもしれない」となります。
これは、“must have left”となれば「出たに違いない」となりますし、“It can’t have happened.”ならばcan’tと可能性がないのですから「それは起きたはずがない」となります。
つまり今回お話ししている「助動詞+完了形」は仮定法のこともあるし過去の出来事の推量のこともあるわけです。
そして、私自身も高校生の時はその助動詞が過去形であれば仮定法、現在形であれば過去の出来事の推量と考えていたのですがそうでもないんですね(結論を言えば文脈で判断となります)。
そのあたりの話は今回すでに長くなってしまったので後編に具体例とともに書きます。
後編はこちら